
小布施町でのランチは雁田山麓にある浄光寺のお隣の
薬師豆富茶房まめ家さん。
豆腐料理を中心とした創作懐石スタイルで提供される豆腐料理専門店。
2008年5月オープン、おからを出さずに作る独自の製法で作られた自家製豆富が看板で、一つの豆腐をステーキやカツ、春巻きなど様々な調理法で多彩にアレンジ。
前菜からデザートまで豆腐が主役というヘルシーで滋味深い食体験ができるお店。
予約していなかったのでダメ元で12時過ぎに電話をかけると、
満席ですがもうすぐ1テーブルが空きそうです、とのことでダッシュで向かいました。
店内は古民家を改装したような空間で、天井が高く木の梁が見える吹き抜け構造で、
自然光が差し込む開放的な和風の空間にずらりとテーブル席が配置されている。
コース仕立てと言ってもかしこまってはおらず、穏やかで落ち着いた食堂的な雰囲気かしら。

コース料理は5品、9品、10品、12品、13品で「選べるメイン料理」が付いている。
13品は私が食べ切れないだろうと真ん中の「10品コース(税込1800円)を選択。
選べるメインは
「豆富ステーキ」「豆富ステーキ(豆乳クリーム)」「豆富ステーキ(チーズ料理)」
「豆富ステーキ(トマトチーズ)」「豆富ハンバーグ(和風)」「豆富ハンバーグ(洋風)」
「豆富ハンバーグ(豆乳クリーム)」「麻婆豆富」「豆富カツ」と多彩でかなり悩む。
精進料理のようにあっさりし過ぎず、洋風なものもあるのでとっつきやすいです。

満席だったせいもあり少し待った後に、できたてのお料理が一気に運ばれてきた〜!
写真だけ見ると、一杯飲みたくなるような雰囲気よね。
・豆乳ドリンク(甘酒/アーモンド)
豆乳に甘酒とナッツの香りを添えて、やさしい甘みの飲み心地。
・大豆まるごと豆富の奴
普通の豆腐よりもしっかりとした質感で、ほんのり自然の甘さが残るお豆富。
・豆富の唐揚げサラダ
カリッと香ばしくて中ふんわりした軽いお揚げさん状態、胡麻とナッツのクリームドレッシングのサラダ。
・高野豆腐の煮物
高野豆腐、冬瓜、花形人参、いんげん、素朴ながらやさしい出汁の旨みを含んだ煮物たち。
・豆富の蒲焼
豆富の下には海苔があり丸ごと揚げて甘辛いタレをかけた蒲焼風。
お豆富も工夫を凝らすと驚くほど表情を変えて、まるで別の素材のような存在感。

・豆富の春巻き
豆富を海苔、ハム、チーズで巻いて揚げた春巻き、表面がパリッとして中はふわふわ軽やか。
海苔やチーズ、ハムなどあっさりだけでは終わらないアクセント。んま!

ごはんor五平餅が選べるので2人とも「五平餅」。
中部地方の山間部で親しまれている郷土の味「五平餅」、ごはんの代わりに選べるなんて遊び心あるわ〜。
・選べるメイン料理:豆富ハンバーグ(和風)・豆富ハンバーグ(豆乳クリーム)
・豆乳パン
1/2個の大きさ、噛み締めると豆乳特有の甘みが広がる。
入り口で豆乳パンが販売されていました。
・五平餅(お味噌汁、漬物付)
お団子状に2つ串に刺した五平餅、味噌ダレの香りとお焦げになって香ばしい。
お味噌汁はワカメ、豆富、茸入り。

・豆富ハンバーグ(豆乳クリーム)
夫のメイン、豆富ハンバーグの上には茸もりもり。
食べていないので味は分からないが、豆乳クリームソースのコクでしっかり食べ応えありそう。

・豆富ハンバーグ(和風)
私のメイン、ハンバーグの上には大根おろしと刻んだ大葉。
和風の醤油ベースのソースが鉄板の熱で香ばしく香ってくる。
ハンバーグは鶏ひき肉と豆富を合わせた生地で、鶏の旨みと豆富の軽やかさが両立。
ヘルシーなのにしっかりメインのご馳走感があるので、他のメインも食べてみたくなります。

・豆富のデザート
豆富のアイスクリームにブラムリーのソース。
お!ここでブラムリーが出てくる季節感。
「豆富=あっさり」という固定観念がくつがえされ、和と洋を織り交ぜながら全体を通して感じるのは、お豆富のやさしい素材感。
一品一品飽きない構成で、軽やかなのに物足りなさがなくしっかりお腹も大満足。
全部食べ終わるまで多少時間はかかりますが、お豆腐の美味しさを再確認できます。

お店を出た後はお隣の「浄光寺」へ。
国の重要文化財に指定されている薬師堂(室町初期1408年建立)がある。
薬師堂へ向かう参道の石段の雰囲気がとても神秘的で美しい。
山門から自動的に音声案内が流れてきて、お寺の歴史や見どころなどを伝えてくれるので、初めて参拝する人にも親切ですね。

室町時代に建てられた国の重要文化財の薬師堂。
茅葺き屋根の姿が周りの木々に囲まれた境内にしっとりと佇んでいる。
深く静かな気配をまとった不思議な場所でした。
まめ家さんを訪れることがあれば、この薬師堂の参拝もぜひお勧めします。